この文章は、実際に参加された方々に、
今回のワークショップの「参加費について」でお伝えした“ドネーション”の部分について、
その背景や、今回の試みの明確さを分かち合うために、
お送りしたものです。
「地球の声を聴くワークショップ」に関心を寄せてくださる方々へのインスピレーションになるかもしれないと思い、
こちらで公開することにしました。
今回のドネーションとわたしたち
「地球の声を聴くワークショップ」が始まる前に、もうひとつ、大切な事柄について、共に触れておくことができればと思い、書いています。
チームでも相談し、表現を共に考えましたが、今回は主にはオーガナイザーである私から皆様へのあらためてのお願い、という位置づけで言葉にしていきました。
このワークショップのWEBサイトの「参加費について」のところでもお伝えしていましたが、
今回のワークショップは、基本参加費をいただいた上で、
ワークショップが終わった時点で“ドネーション”もお願いしたいと思っています。
私にとって「ドネーション」は、お金以外の方法も含めたエネルギーの循環の試みですが、その中でも特にお金に関する部分について、あらためて言葉にしようと思います。
WEBサイトにも詳しく、その背景を書かせてもらっていましたが、
このワークショップに是非来たいと思ってくださるような、
活動家や社会変革の志を持った参加者の皆様の経済的な状況をケアし、
かつ、
ファシリテーターたちの持続可能性をケアするため、
この方法を試みたいと思い、皆様を巻き込ませてもらいながら、試みているところだと思っています。
(もちろん、スカラシップを必要としている方の事情は十分に受け取っていますし、スカラシップへの支援をしてくださった方はすでにギフトをいただいていると思っています。そのことも加味して考えていただけたらと思っています。)
参加してくださる皆様からお金をいただくということについて、
日々のそれぞれの実情がある中、
限りある時間とエネルギーをそれぞれの人生の旅路の中で配分して、
仕事やお金を手にするための手段を、本当に色々なことを感じながら積み重ね、
手にされたお金の一部をいただく、ということだと思っています。
そのことについて、基本参加費に同意してくださり、交通費をかけ、5日間、お金を手にするための機会を手放しているということの意味を、大切に受け取っています。
ファシリテーター4人は、
今回皆様が、関心と想い、そして希望を寄せてくださった
この学びと実践の体系について、これまで、
知識として、
体験として、
内なるプロセスとして、
そして、それを元にビジョンを抱き続ける時間として
蓄積してきたことを元に、
今回の機会でも持てるすべてを惜しみなく、
その場の一人ひとりのエネルギーやプロセスも感じ取って、
共鳴しながら、
この場にしかない表現として、伝えていきます。
彼らが認められ、
これからもこの活動を人生をかけて取り組んでいく活力が湧くように、
そして、実際に必要な“リソースとしてのお金”の余裕をつくれるように、
エネルギーを彼らにも還してあげられたらと思っています。
オーガナイザーの私は、
今回のような学びと実践の体系と、
“ドネーション”や“ギフト経済”というパラダイムとで織りなす文脈の中、
「ドネーションの試みが、手渡す側も受け取る側も満たされる、豊かな営みとして生きている」のをこの目で見たい。そこに本当に希望を見出したい。
そんな想いがあります。
これまでにも私たちは、
今回のような社会変革の意図を持った、決してビジネスとして分かりやすいようなものではない機会づくりを幾度も重ねてきて、
その中で、“ドネーション”の設定を試みる中、リソースとしてのお金を、願っているほど十分に受け取ることはできないことがほとんどでした。
そして同時に、受け取ることのできた、あるいはできなかったお金の意味を十分に知ることも難しく感じてきました。
関わるすべての人の経済的な持続性に最大限貢献する仕組みであると共に、喜びから与えることへのお誘いとしてドネーションの試みをしているのに、それを願ったようなものにすることの難しさを感じる結果と出会ったのです。
お金を受け取れずとも、これは私たちの道であり、私たちの生命を燃やして続けていくものだと心から思っていると共に、
「自分たちが注いでいるエネルギーと、そしてある意味で人生そのものも受け取ってもらい、その活動を続けている私たちの豊かさや持続可能性を応援してもらう」ことを必要としているということ。
それは、間違いなく私たちの中にあると気づいています。
今回の場のビジョンを描き、
実際に場を起こすために構想し、
具体的な準備を重ね、
分かち合うコンテンツのしつらえをして、
当日にお届けすると共に、
場で起こることのすべてを、それはみんなでホールドするのだけど、それでも、場の守護者としてホールドする覚悟を持って、場をつくっていく。
だから、今回のこの、基本参加費をいただいた上で、ワークショップの終わりのタイミングでドネーションをお願いする、という試みになっています。
それくらい、私たちのこの“社会変革の潮流”の中で、
「お金のことをどう扱うのか」は、とても繊細で、とても重要なことだと感じています。
このことを含んでいただき、
5日間の旅路を共にした一旦の到着地である、終わりのタイミングで、
“祝福から与えるギフト”として、そしてそのギフトが自分も含めたこの先の世界に豊かな流れを起こしていく意図を込めて、ドネーションとしての金額を決めてもらいたいと思っています。
具体的な方法について。
封筒と手紙の用紙をお渡しし、
お金と、その金額に決めるに至った内側のプロセスを書いていただき、受け取らせてほしいと思っています。
もちろん、お金以外の方法も大歓迎ですし、この学びと実践について、情報を発信することや、つながる方に伝えていただくこと、日々で実践する仲間として共にこの地球の上に在ること、どれも、私たちに対して、そして世界にたいしての貢献になると思っています。
そうした意図が内側にあるときには、ぜひそのこともお伝えください。
持ち合わせている現金では足りない場合には、後日振り込んでいただく形でも、また、分割でも、構いません。
その場合も、金額は決めて書いていただきたいと思っています。
その後、「やはり金額を変えたい」ということもあるかもしれませんが、その際にも、またその理由を、背景を、伝えていただきたいと思っています。
この大切なお金の取り扱いについて、
ワークショップの終わり、心も体もたくさん動いた後では、簡単に決めることが難しいだろうと思っていて、
手紙として言葉にすることは、ご自身の中で内省をする機会にもなると思います。
そして私たちも、受け取ることができたお金について、
「それぞれの方がどんな背景でその金額にされたのか」も含めて
受け取りたいと思っています。
この方法を構想した背景には、こうした文脈の中で「お金を受け取る」さまざまな試みをしてきましたが、
せっかく本編で豊かな命のつながりをつくることができた後に、
お金のやり取りでそれが急に冷えてしまうような感覚を持ったことが何度もあります。
そして、よりリアリティのあるつながりを育む方法として機能するのではないかと思って、
提案させてもらっています。
率直に言って、このドネーションについては、金額のリクエストは持っていません。
私たちの想いと実情をここまで共有した上で、
それぞれの方の経済的な実情をもとに決めていただき、その背景を分かち合っていただくことができれば、
今回の試みとしては十分な収穫になると思っているからです。
ワークショップの終わりのタイミングで金額を決めてほしいのは、私たちワークショップチームが直接顔を合わせられるチャンスは本当に貴重で、
かつ、この機会をつくったことの臨場感がありありと胸にある、ALIVEな状態で、
皆様からいただいた(後日振り込んでいただく予定も含めた)お金の配分の仕方、使い方を決めたいと思うからです。
こうしたことは、後になるほど、どう決めたらいいのかわからなくなります。
私たちチームのつながりも、心の底から大切です。
そのために、リトリートを終えるタイミングで決めてもらうお願いをしています。
直前のお知らせとなりました。
このことを通してまたひとつ、私たちがこのワークショップにかけている情熱と、そこに見ている世界観を分かち合うことができたらと思い、お伝えでした。
このことについてや、その他について、
何か伝えたいこと、確認したいことがあれば、どうぞどうぞお気軽にお伝えください。
どうか、なにもプレッシャーに感じることのないように願います。
いよいよです。
今回の場に集う皆様、一人ひとりの存在を感じながら。
シャロムヒュッテあらため、イラムカラプテの朝に。
チームを代表して
石川 世太